4日目 その4
続いてはジョン万次郎のお膝元土佐清水市中浜にある宗田節の老舗
「新谷商店」にお邪魔しました。
ここは初代が大正10年に創業、昭和23年から宗田節製造を始めている老舗中の老舗ですね。
4代目の新谷さんに案内してもらいました。
新谷と書いてシンタニではなくニイヤと読みます。
見るからに職人気質溢れる新谷さんです。
年期の入った工房の中を案内してもらいました。
いや〜良いですね。
一朝一夕にはこの味は出せませんね。しびれますね。
ここは打って変わって手作業がメインの工房です。
僕の趣味のひとつのクラシックスクーターも錆びてボロボロのやつをそのままで
乗っています。
この味は年月が経たないと出ないという言い訳をして外装のレストアはしない派
なのです。ピカピカにするのはいつでも出来る!って言ってますけど実は。
(面倒だし、お金かかるしね)
ちょうど宗田節に使うメヂカが入荷してました。
高知ではソウダガツオのことをメヂカと言います。
これ全部捌くのはなかなかの手間ですね〜
この時期のメヂカは新子(シンコ)と呼ばれ高知でも特に須崎の辺りでは珍重されています。8月の末あたりにシンコ祭りってのもやるみたいです。
実は山岡さんと新谷さん、ジョン万の田中さんは同級生だそうです。
同級生それぞれが地元の名産の宗田節を使って切磋琢磨してるなんて
良い関係ですね。
先代の新谷さんのお父さんも来てくれました。
工房の説明会をしてくれました。
これが薫製室です。
捌いたメヂカを網に並べ3階建て構造になってる巨大な薫製室に入れてじっくり燻すと美味しい宗田節が完成です。
昔は室戸にも鰹節を作ってるところがあったのですがもう全部無くなってます。
レンガ造りのいい建物だったんですけどね。
この辺りも随分減ってしまったらしいです。
残念ですね。
そんな中でも新谷商店は度々メディアにも取り上げられ知名度もどんどん上がって来てるようです。
こちらが主力商品です。
手前の黄色いラベルの卵かけご飯専用極上宗田節はコストが合わないぐらい手をかけて薄削りにしてるようです。
これは「高知の日」に使いたいですね。
土佐ジロー玉子やゆずたまにかけて宗田節だし醤油で。
間違いなく美味しいですね。
鋭い人は気付いたかもしれませんが今日行ったとこの商品のパッケージは
同じデザイナーさんが手がけてるとのことです。
シンプルで良いパッケージです。
同じ地域で統一感のとれたパッケージデザインにするっていうのは
いいことですね。
山岡さんが絶賛していた「たこの薫製」は時期じゃなかったので試せませんでしたが、カツオの生節と鯛カマの薫製は試食させていただきました。
薪にうまめがし等上質な木を使っているだけあって良い香りがついてました。
ごちそうさまでした!
お母さんもいらっしゃったので記念写真です。
お母さんは宗田節を使ったレシピを担当しています。
素朴かつ洗練されたレシピを作ってらっしゃるので間違いなくお料理上手な
お母さんだと思います。
夕暮れどきにお邪魔したにもかかわらず丁寧にもてなしていただいてありがとうございました!
元々波乗りをやっていたけどここ何年かやってないという新谷さん。
今度来た時は山岡さんと一緒に入りましょうね。
またお会いするのを楽しみにしています。
(新谷さんとはこの一週間後に東京でお会いすることになりましたが)
車までの帰りに新谷商店のすぐ裏手にあるジョン万次郎の生家も見て来ました。
夕方でもう閉まっていたし、新しく作ったやつだからあまり雰囲気はない感じです。
貧しい漁村で育った万次郎は姓など無かったのですがその後の活躍により
姓が与えられ中浜生まれの万次郎になったのでした。
ネコも歓迎してくれたようです。
いやこの目つきは不審者扱いか。。
ここで山岡さんとはお別れです。
夜は一緒に酒を酌み交わしたかったのですが、この後夜遅くまで残業があるとの
ことでまた次回のお楽しみにしました。
そんな状況なのに中抜けして案内してもらってすいません・・
ありがとうございました!
今度は波乗りメインで遊びに来ます。
まだ宿も決めてないし、若干明るいので足摺岬まで行ってみました。
中浜万次郎いましたね。
足摺岬の灯台です。
明るいうちに来たかったのですが、火の灯った灯台を見る事もそうそうないでしょうからこれはこれでよしとしましょう。
安宿も見つかったので土佐清水港のそばにある地元民から愛されてるであろう居酒屋で晩ご飯です。
港のそばだけあって魚も美味しかったです。
安くて美味しい店でした。
この後もかなりおもしろいことがあったのですが表沙汰に出来る話では
ないので割愛。
今日も長い1日が無事終わりました。